昭和五三年一一月、公正取引委員会(公取)は『公正取引』のなかで、かんばん方式を次のように説明している。「トヨタ自工が開発したトヨタ生産方式は販売数と生産数の一致を目標とし、必要な部品等が必要なときに必要な数量だけ生産ラインに到着するような納入がなされることにより、トヨタにおいては物理的にも財務的にも経営を圧迫する無駄な在庫をなくすること等を狙った合理化方式で、ジャストインタイムとも呼ばれているものである。
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このジャストインタイム方式の導入については、生産の平準化及び自働化が大前提とされ、この前提が満たされる場合に初めて生産合理化目標が達成され、また、このシステムを運用する道具として『かんばん』なるものが生まれたものである。この『かんばん』の役割は引き取り情報または運搬指示情報ともいかれるもので、この点についてもう少し具休的に述べれば次のような方法である。すなわち、親事業者は発注内示により発注し、翌月一ヶ月に引き取るべき納入日時及び納入数量等の詳細な指示がなされ、さらに『かんばん』によって、その使用する分だけの必要部品についての確定数量を通知することによって仕入先の下請け業者が生産納入する方法で、内示に対する微調整を『かんばん』によって行うものである」。そして、「いずれにしても、親事業者が取引上の優越した地位を利用して、かんばん納入方式を一方的に強制してはならないことは明確にしておくべきである」と釘を刺している。また公取は「かんばん方式による下請け法上の問題は発生していない」とも結論を出した。