私が最初のトレンチコートを買ったのは今から十五年ぐらい前のこと。本家本元の「バーバリー」で、当時は大きな肩パッド入り。膝下丈で色はキャメル、これに黒のタートルニットと黒の細いパンツを合わせていました。ちょうどこの頃はエルメスのスカーフの巻き方に凝っていて、スカーフで華やかにしていたのを覚えています。二枚目は六、七年前の「オールドイングランド」で、このときはすでに肩が小さくなっていて、細みのシルエット。こちらも十九世紀の創業当初からコートに力を入れているという老舗ブランドなので、仕立てのよさへの信頼度は確実。そして三枚目は、昨年買ったばかりのものですが、ユーゴスラビアで作られた一九六〇年代のヴィンテージコートです。長さはくるぶし丈のフルレングス、ハイウエスト位置でベルトを締める格好いいタイプ。防寒用のライナー(裏地)付きで暖かく、機能性も抜群なのが気に入りました。実はこのヴィンテージコートを見つける前に、買おうと思って買いそびれてしまったトレンチがあったのです。三年ほど前に発売された「バーバリー」のコートで、撮影で使って惚れ込んでいたのですが、お店に行ったときにはすでに完売。思いが断ち切れないでいたときに出会って手に入れたのが、そのベバーバリー”にそっくりな三枚目のコートでした。