新型は、ハンドリングの進化が著しい。先代のXJは、常識的なハイペースで走る範囲では問題はないが、われわれがテストで走るような限界的コーナリングを試みると、リアが落ち着きを失う傾向があった。ところがニューXJは、軽量ゆえに身のこなしが軽快であるうえに、かなり攻めてもその限界に達しないのである。一方、車重がボディサイズのわりに軽いためもあって、35〜でも動力性能はまるで充分に思えた。ところが、35の後に乗った42SEは、さらに一段と速かった。車重は同じ1615kgのままパワーが262馬力から300馬力に跳ね上がるのだからそれは当然だが、それにともなってコーナリングも速くなっているのが印象に残った。35と42のコンボイでワインディングを飛ばしていると、直線だけでなくコーナーでも、明らかに42のほうが速いのである。ただしスーパーチャージャー付き4005のXJRに乗ると、直線でもコーナーでもさらに速いのだから、上を見ればキリがない。いずれにせよ新型XJは、400馬力のXJRも含んで、アルミ・ボディに支えられたシャシーがパワーを完璧に許容しているといえる。もちろんそういったダイナミックな性能だけでなく、例えば最小回転半径が先代より短縮されるなど、実用性能も確実に上がっている。つまりニューXJは、ジャガーらしさを充分維持しつつ、メルセデスSクラスやBMW7シリーズに負けない走りや品質感を身につけた、魅力溢れる大型高級サルーンだったといえる。このニューXJは2003年夏、日本の路上を走り始める。
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