ビタミンEは本来植物油の中に豊富に含まれているはずのビタミンですが、現在の食用油の精製加工の過程でほとんど失われてしまっています。ビタミンEは、脂溶性のビタミンなのですが、ほかの脂溶性ビタミンのようには体内に蓄積されません。しかし必要以上に摂ることは避けるべきです。天然にはd‐アルファ、d‐ベーダ、d‐ガンマ、d‐デルタのトコフェロールとd‐アルファ、d‐ベーダ、d‐ガンマ、d‐デルタのトコトリエノールの8種類のビタミンEがあります。脂溶性のビタミンであるビタミンEの活躍の場は、リン脂質という脂肪を含む細胞の膜です。その膜での抗酸化力を比較すると、アルファトコトリエノールがアルファトコフェロールよりも強い抗酸化力を示したという報告があります。まだまだこの8種類のビタミンEのそれぞれの働きについてはよく分かっていないのが現状です。日本では栄養強化剤として使えるのは、天然のビタミンEに限られていて、よく使われるのが、d‐アルファトコフェロールです。合成のビタミンEは、酸化防止剤としてのみ使用を許可されていて、よく使われているのが、dl‐アルファトコフェロールです。しかしアメリカの健康(栄養)補助食品では、dl‐アルファトコフェロールの酢酸エステル(dl‐atocopheryacetate)が栄養強化剤として広く使われています。食べ物からつくられた無精製ビタミンEには、8種類のビタミンEのほかにも補酵素などの栄養素が含まれています。